MENU

後期高齢者も子ども・子育て支援金を払う?年金からいくら引かれるのか

年金振込通知書を見て子ども・子育て支援金の天引きを確認する高齢者

🔖 3行まとめ

・後期高齢者医療制度の加入者も子ども・子育て支援金の対象で、既存保険料に一体化して年金天引きされる

・2026年度は加入者平均で月額約200円程度という試算があるが、所得・地域で差がある

・「手取りが減った」原因は支援金だけでなく2年ごとの保険料改定など複数要因が重なっている可能性が高い

結論から言うと、後期高齢者医療制度に加入している75歳以上の人も、子ども・子育て支援金の対象です。「なぜ子育てが終わった世代まで負担するのか」と疑問に思う人は多いと思います。私も最初にこの疑問を持って調べ始めました。これは制度設計上、現役世代の被用者保険・国民健康保険・後期高齢者医療制度のすべての加入者から広く薄く集める仕組みになっているためです。

私自身、最初にこの制度を調べたとき「後期高齢者からも取るなんて」と少し驚いたのですが、金額を見ていくと、単純な「取られ損」という話でもなさそうだと感じました。この記事では、なぜ・どこから・いつから・いくら負担するのかを、年金の手取りが減ったと感じる背景も含めて整理します。

目次

子ども・子育て支援金とは

子ども・子育て支援金制度の仕組みを説明する資料

子ども・子育て支援金制度は、児童手当の拡充などこども家庭庁が進める少子化対策の財源を確保するために創設された制度で、2026年4月から徴収が始まりました。独立した新しい税金ではなく、既存の医療保険料に上乗せする形で、公的医療保険(被用者保険・国民健康保険・後期高齢者医療制度)の加入者から広く徴収されます。

2026年度開始の仕組み

2026年度の支援金率は加入者一律0.23%です。会社員などの被用者保険では労使折半のため個人負担は実質0.115%相当ですが、後期高齢者医療制度や国民健康保険では、既存の保険料と同じ計算方法(所得割・均等割)で上乗せされます。

後期高齢者も対象なのか

後期高齢者医療制度の被保険者証を確認する75歳以上の女性

先に述べた通り、75歳以上の後期高齢者医療制度加入者も対象です。理由は、この制度が「現役世代だけでなく、全世代で子育てを支える」という考え方に基づいて設計されているためです。

なぜ75歳以上も負担するのか

政府の説明では、少子化対策の効果は現役世代だけでなく高齢世代の暮らしにも関わる(将来の医療・介護の担い手不足対策など)という位置づけから、負担能力に応じて全世代で広く分担する制度設計が採用されています。ここは「なぜ高齢者からも取るのか」という感情的な反発が出やすい部分ですが、制度上は年齢ではなく「加入している医療保険」を基準に一律の仕組みとして組み込まれている、という点を押さえておくと理解しやすくなります。

後期高齢者医療保険料との関係

支援金は後期高齢者医療保険料の中に「子ども・子育て支援金分」として組み込まれ、既存の医療分の保険料(均等割+所得割)に上乗せされる形で計算されます。納付書や年金天引きの明細では、医療分と支援金分が合算された金額として表示されることが多く、内訳が分かりにくいのが「知らないうちに引かれている」と感じられる一因になっているようです。私も実際に通知書のサンプルを見比べてみましたが、正直「支援金分だけ」を項目で抜き出すのは難しいというのが率直な感想でした。

年金天引きになる場合

年金の天引き明細を確認する高齢夫婦

いつから、どこから徴収されるのか

支援金分を含む後期高齢者医療保険料は、年額18万円以上の年金を受給しており、介護保険料との合計が年金額の2分の1を超えない場合、原則として年金から自動的に天引き(特別徴収)されます。この条件に当てはまらない人は、納付書や口座振替による普通徴収です。2026年4月分から徴収が始まっていますが、年金の支給サイクルの関係で、実際に天引き額の変化を実感しやすいのは8月・10月など、その後の支給日という人も多いようです。

所得による違いと低所得者への軽減

支援金額は所得割(所得に応じた部分)と均等割(定額部分)で計算されるため、所得が高いほど負担額は増えます。一方で、住民税非課税世帯などの低所得者には、医療分の保険料と同様に均等割の軽減措置(7割・5割・2割)が適用されるよう制度設計されています。「一律にいくら」という単純な金額ではなく、既存の保険料軽減の仕組みがそのまま支援金分にも及ぶ、とイメージするのが実態に近いです。

結局いくらの負担になるのか

電卓で年金収入別の支援金額を試算する様子

こども家庭庁の試算資料などをもとに、2026年度時点の加入者平均で月額約200円程度という数字が公表されています。ただし、これはあくまで全国平均であり、実際の金額は所得や住んでいる都道府県の広域連合の保険料率によって変わります。

してみた|年収別モデルケースで支援金額を試算してみた

試しに、年金収入だけの単身世帯を想定して、大まかな傾向を計算してみました(金額は制度の考え方を理解するための目安であり、実際の金額は居住地域の広域連合が公表する保険料率で確認してください)。

年金収入の目安 均等割軽減の目安 支援金負担のイメージ(月額)
年金収入100万円台(低所得軽減対象) 7割軽減など 数十円〜100円程度と低く抑えられる傾向
年金収入200万円前後 軽減なし 200〜350円程度になるとの試算例あり
年金収入がそれ以上で所得割対象額が大きい 軽減なし 所得に応じてさらに増加

年額に引き直すと、年金収入200万円前後のケースでは支援金だけで年間2,400円〜4,200円程度という計算になります。私はこの表を作りながら、「支援金だけ見れば月数百円」という規模感自体は決して大きくないものの、あとで触れる保険料本体の改定と合わさることで、体感としての負担増が大きく見えるのだと気づきました。これが「年金の手取りが減った」と感じる正体を分けて考えるヒントになります。

支援金率は今後も一律ではない

支援金率は2026年度・2027年度が0.23%とされていますが、こども家庭庁の試算資料では年度が進むにつれて率や負担額の想定が見直される段階的な仕組みになっています。つまり、「今年いくらだったか」がそのまま来年以降も続くとは限らないという点は、頭の片隅に置いておくとよさそうです。将来の金額については確定情報ではなく試算段階のものも含まれるため、こども家庭庁や加入する広域連合の最新の公式発表を確認するのが確実です。

年金通知書でどこを確認するのか

年金の通知書(年金振込通知書・年金額改定通知書など)には、天引きされた社会保険料の内訳として「介護保険料額」「後期高齢者医療保険料額」などの項目があります。支援金分は多くの場合、後期高齢者医療保険料額の中に一体化されて表示され、支援金だけを単独の項目として抜き出して確認するのは難しいのが現状です。

チェックすべき項目

確認したいのは主に「特別徴収額」「後期高齢者医療保険料額」の2項目です。この合計が年金から差し引かれる社会保険料の中心になります。

前年との比較がいちばんわかりやすい

「保険料が急に上がった」と感じたら、前年・前々年の通知書と見比べて、増加分がどの項目かをまず確認するのがおすすめです。項目名だけでは支援金分と保険料改定分を分離できなくても、「増えた事実」と「大まかな増加額」は把握できます

後期高齢者医療保険料そのものも2026年度は改定年

支援金の話をする前に押さえておきたいのが、後期高齢者医療保険料は支援金とは別に、そもそも2年に一度改定される仕組みだということです。2026・2027年度はちょうどこの改定年にあたります。

なぜ2年ごとに保険料が変わるのか

後期高齢者医療制度は、都道府県ごとの広域連合が2年間分の医療給付費の見込みをもとに保険料率(均等割額・所得割率)を設定する仕組みです。高齢化の進行や医療費の増加傾向を踏まえて、改定のたびに保険料率が見直されるため、支援金が導入されていなくても、改定年には保険料が上がる可能性があるという点は、私も調べていて「なるほど」と思ったポイントです。

均等割・所得割・賦課限度額という3つの構成要素

保険料は大きく分けて「均等割額(定額部分)」「所得割額(所得に応じた部分)」「賦課限度額(年間保険料の上限)」の3つの要素で決まります。支援金分は、このうち均等割と所得割それぞれに一定割合が上乗せされる形で組み込まれるため、通知書上では医療分と支援金分を分けて見るのが難しいのが実情です。年によって賦課限度額そのものが引き上げられることもあり、高所得層ほどこの上限額の変更が負担に直結します。

年金の手取りが減ったように感じる、本当の理由

ここが今回一番伝えたかったことです。「年金の手取りが減ったのは子ども・子育て支援金のせいだ」と一括りにするのは早計です。実際には、複数の要因が同じ時期に重なっている可能性があります。

3つの要因を分けて考える

  • 後期高齢者医療保険料は2年に一度改定され、2026・2027年度は改定年にあたる(支援金とは別の要因)
  • 高齢化に伴う医療費の増加により、保険料率そのものが引き上げられている地域が多い
  • そこに子ども・子育て支援金分が新たに上乗せされている

私が調べていて考えを改めた点

つまり、「保険料改定による値上げ」と「子ども・子育て支援金の新設」という、性質の異なる2つの要因が同時期に効いているため、天引き額の変化がより大きく感じられる、というのが構造的な理解です。私自身、最初は支援金だけが原因だと思い込んでいたのですが、調べていくうちに「値上げの内訳を分けて考えないと実態を見誤る」と考えを改めました。1つの制度変更だけを犯人扱いすると、来年また別の要因で保険料が上がったときに、同じ混乱を繰り返してしまうと感じています。

年金や保険料の全体像については、国民年金1号はパート31.9%が最多?自営業との実態を解説でも制度の背景を整理しています。あわせて読むと、公的年金・保険料まわりの全体像がつかみやすくなると思います。

なお、保険料率は都道府県ごとの後期高齢者医療広域連合が個別に定めているため、上記の試算例はあくまで一例です。実際の保険料額は、お住まいの地域の広域連合から届く通知書でご確認ください

高額療養費制度の年間上限についてさらに詳しく知りたい人は、高額療養費の年間上限制度とは?多数回該当との違いをわかりやすく解説も参考にしてみてください。

支援金は何に使われ、今後どうなるのか

少子化対策の資料を確認しながら制度の使い道を考える様子

「取られるだけ取られて、使い道が見えない」という不満の声もよく見かけます。ここは整理しておく価値があると感じました。

使い道は児童手当の拡充などの少子化対策

子ども・子育て支援金は、こども家庭庁が進める「加速化プラン」の財源の一部として位置づけられており、主な使途は児童手当の所得制限撤廃・支給期間の延長、育児休業給付の拡充など、子育て世帯向けの給付拡大です。後期高齢者から見れば直接の受益はなくても、次世代を支えるための負担という位置づけである点は、制度の説明としてこども家庭庁の資料に明記されています。

比較してみた|現役世代と後期高齢者の徴収方法の違い

支援金の徴収方法を、現役世代(被用者保険)と後期高齢者医療制度とで並べて比較してみました。

項目 現役世代(被用者保険) 後期高齢者医療制度
徴収方法 給与天引き(労使折半) 年金天引き(特別徴収)が原則
個人負担割合 支援金率の半分(労使折半) 保険料と同じ所得割・均等割で全額算定
軽減措置 標準報酬月額に応じた仕組み 住民税非課税世帯等に均等割軽減あり
徴収開始 2026年4月分から 2026年4月分から

こうして並べてみると、「後期高齢者だけ特別に重い負担を求められている」わけではなく、それぞれの保険制度が持つ既存の徴収の仕組みに支援金が乗っている、という構造が見えてきます。私はこの比較表を作って初めて、負担の重さそのものより「徴収の仕組みの違い」が誤解を生みやすいのだと理解しました。

後期高齢者と子ども・子育て支援金でよくある質問

Q. 後期高齢者医療制度に加入していれば必ず支援金を払うのか?

原則として全ての加入者が対象ですが、住民税非課税世帯などは均等割の軽減措置が適用されるため、負担額は所得によって大きく異なります。

Q. 支援金はいつから引かれ始めた?

制度上の徴収開始は2026年4月分からですが、天引き額の変化を実感しやすいのはその後の年金支給日(8月・10月など)というケースが多いようです。

Q. 支援金と後期高齢者医療保険料は別々に払うのか?

別々の納付書や引き落としではなく、既存の後期高齢者医療保険料に一体化された形で徴収されます。

Q. 年金収入が少ない人でも支援金はかかる?

住民税非課税世帯などには医療分の保険料と同様の均等割軽減(7割・5割・2割)が適用されるよう設計されているため、負担は所得に応じて抑えられます。

Q. 年金の手取りが減ったのはすべて支援金のせいか?

いいえ。後期高齢者医療保険料は2年ごとに改定されており、2026・2027年度は改定年にあたります。保険料率の改定と支援金の新設という、別々の要因が重なっている可能性が高いです。

Q. 支援金の金額は全国どこでも同じか?

支援金分は既存の保険料と同じ計算方法(所得割・均等割)で上乗せされるため、保険料率が異なる都道府県ごとに金額も変わります。全国一律ではありません。

Q. 会社員(現役世代)の支援金と後期高齢者の支援金は仕組みが違うのか?

どちらも公的医療保険の保険料に上乗せする点は共通ですが、被用者保険は労使折半で給与から天引きされるのに対し、後期高齢者医療制度では年金からの特別徴収が中心になる点が異なります。

Q. 支援金が高すぎると感じたら異議申し立てはできるか?

保険料額の算定に誤りがあると考えられる場合は、加入している後期高齢者医療広域連合の窓口に確認・相談することができます。

Q. 今後、支援金額はさらに上がるのか?

こども家庭庁の試算資料では、年度が進むにつれて支援金率・負担額が段階的に見直される想定が示されています。将来の金額は確定額ではなく試算段階のものもあるため、公式発表を確認することが大切です。

Q. 支援金の使い道はどこで確認できるか?

こども家庭庁が公表する子ども・子育て支援金制度の資料で、児童手当の拡充など具体的な使途の説明が確認できます。

まとめ

  • 後期高齢者医療制度の加入者(75歳以上)も、子ども・子育て支援金の対象
  • 2026年4月から徴収開始、既存の後期高齢者医療保険料に一体化される形で年金天引きが基本
  • 金額は所得や地域の広域連合の保険料率によって異なり、低所得者には軽減措置がある
  • 「年金の手取りが減った」と感じる背景には、支援金の新設だけでなく2年に一度の保険料改定など複数の要因が重なっている可能性が高い

賢く・美しく・暮らしを整えるアイテムたち

ビサイユのトートバッグ

国際情勢が変化していくなかでも、日々の暮らしをしっかり回していきたいですよね。機能性とデザインを両立したビサイユのトートバッグは超軽量・撥水加工・スキミング防止ポケット付きで、ビジネスから週末のお出かけまで活躍します。


一粒ルビーネックレス

複雑な世の中だからこそ、お守りみたいに身に付けたいアクセサリーがあると心強いですよね。英国製・18Kゴールドプレーティング×シルバー925の一粒ルビーネックレスは長く愛用できる一品です。


軽量ショルダーBCS-140

荷物が多い日も身軽に動きたいですよね。撥水加工・スキミング防止・多収納で使いやすい軽量ショルダーBCS-140は、普段使いにぴったりの一品です。


参考・出典

  • こども家庭庁 支援金制度等準備室「子ども・子育て支援金制度における給付と拠出の試算について」
    https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/ba94b64b-731f-4f48-97ba-b54a76b0aeb6/7fb56c33/20240329_councils_shienkin-daijinkonwakai_04.pdf
  • 株式会社法研「子ども・子育て支援金制度について」
    https://ssl.kenpo-net.jp/std/child_and_childcare_support_system.html
  • 厚生労働省「高額療養費制度の見直しについて」(社会保障審議会医療保険部会資料)
    https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001621844.pdf
  • 後期高齢者医療広域連合(各都道府県)公表資料「令和8・9年度における保険料率の改定について」

※本記事の情報は執筆時点(2026年8月)のものです。保険料率・支援金額は地域や年度により異なります。正確な金額はお住まいの後期高齢者医療広域連合の通知書・公式発表でご確認のうえ、個別の判断は専門家にご相談ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次