📌 この記事が30秒でわかる!3行まとめ
- スペースXのIPOで、日本の調達額約3470億円に対し1兆円超の購入希望が集まった
- 通常はほぼ不可能な「海外IPOへの日本の個人参加」が、特別な販売委託の形で実現した
- 個人投資家への割当比率が高く、NISA成長投資枠での購入も可能だった
「スペースXが上場した」というニュースを見かけた方、多いのではないでしょうか。
イーロン・マスク氏が率いる宇宙関連企業のIPO(新規株式公開)に、日本からも1兆円を超える購入希望が集まったというのです。
正直なところ、最初に聞いたとき「なぜそんなに話題になっているの?」と感じた方もいるかもしれません。
今回は、このニュースの背景や仕組みを、暮らし目線で一緒に整理していきましょう。

ニュースの概要|募集額の3倍超という異例の事態
まずは、何が起きたのかを整理していきます。

日本での調達額は約3470億円
今回のIPOで、日本国内での調達額は21億8500万ドル、日本円にして約3470億円でした。
これは、日本国内向けに用意された株式の総額を意味します。
普段のニュースでは「○○億円規模の資金調達」という表現をよく見かけますが、3470億円という金額は、国内のIPOとしても十分大きな規模に分類されるものです。
1兆円を超える購入希望が集まった理由
その3470億円という募集額に対して、購入を希望する申し込みの総額は、1兆円を超えました。
単純計算で、募集額の3倍を超える規模です。
このような事態は、企業の知名度や成長性への期待が高いとき、あるいは「今しかこの企業の株を買う機会がない」という特別感が強いときに起こりやすいといわれています。
今回はその両方の要素が重なったケースと考えられます。
みずほ証券が販売の中心に
日本での販売を担当したのは、みずほ証券・楽天証券・SBI証券の3社でした。
このうち、みずほ証券が全体の8割程度を販売したとみられています。
楽天証券とSBI証券にとっては、米国株のIPOを取り扱うのは今回が初めてのことでした。
つまり、今回のIPOは、日本の証券業界にとっても「特別な案件」だったといえます。
なぜ今、このタイミングだったのか
続いて、今回のIPOがどのような経緯で実現したのかを見ていきましょう。

6月12日にナスダック上場
スペースXは、米国時間の6月12日にナスダック市場へ上場しました。
上場前から日本の個人投資家が参加できる機会が設けられたのは、非常に異例の対応だったとされています。
通常、米国企業のIPOでは、日本の証券会社が引受人として関わることはほとんどありません。
今回は、主幹事を務める米国の証券会社から、みずほ証券への販売委託という形で、日本国内での取り扱いが実現しました。
世界全体の調達額は史上最大の750億ドル
今回のIPOは、日本だけの話ではありません。
世界全体での調達額は750億ドル、日本円にして約12兆円となり、史上最大規模のIPOとなりました。
この規模感を理解するために、いくつかの過去の大型IPOと比べてみると、今回の調達額がいかに大きいかが伝わってくるはずです。
個人投資家からの応募は1000億ドル超
報道によれば、世界の個人投資家からの応募額は、1000億ドルを超えたとされています。
仮条件が決定したあとには、4倍を超える申し込みがあったとも伝えられました。
日本国内での「募集額の3倍超」という数字も、こうした世界的な需要の高まりの一部だったということが見えてきます。
日本の調達額が世界全体に占める割合を計算してみた
「日本で約3470億円、世界全体で約12兆円」と言われても、私は日本がどれくらいの割合を占めているのか、実際に計算してみました。
3470億円を12兆円で割ると、私の計算ではおよそ2.9%。世界全体の調達額のうち、日本が占める割合は3%に満たない計算になります。
私はこの割合を出してみて、「日本からも1兆円を超える購入希望が集まった」というニュースの華やかさに対して、実際の調達シェアはそれほど大きくないという事実に、少し冷静な視点を持てました。それでも申込額が募集額の3倍を超えたという事実は、日本国内の個人投資家の関心の高さを示していると、私は感じています。
仕組みを整理|そもそもIPOとブックビルディングとは
ここからは、もう少し制度的な仕組みについて整理していきましょう。

日本の個人投資家が海外IPOに参加できるのは異例
通常、米国企業のIPOにおいて、株式の割当の大部分は機関投資家(投資信託や年金基金など)に向けられます。
日本の一般的な証券会社の口座から、海外企業のIPOに上場前から参加できる機会は、これまでほとんど存在しませんでした。
今回は、みずほ証券・楽天証券・SBI証券の3社が、国内向けのブックビルディング(需要申告)を取り扱ったことで、この状況が変わったということになります。
ブックビルディングとは、IPOの際に証券会社が投資家から購入希望の数量や価格帯の情報を集め、それをもとに最終的な公開価格を決める仕組みのことです。
個人投資家への割当比率が高い理由
今回のIPOでは、個人投資家への割当比率が、通常の米国IPOの3倍程度にあたる水準まで引き上げられたという報道もありました。
割当比率が高くなった理由については、企業側が個人投資家層への株主の広がりを意識した可能性などが考えられますが、最終的な配分の判断は主幹事証券の方針に基づくものです。
いずれにしても、結果として日本の個人投資家にも比較的大きな参加余地が用意されたことになります。
みずほ・楽天・SBIの役割の違い
3社の役割を整理すると、次のようになります。
| 証券会社 | 今回の役割 |
|---|---|
| みずほ証券 | 主幹事団からの販売委託を受け、国内販売の中心を担当(全体の約8割) |
| 楽天証券 | ブックビルディング対象として取り扱い、米国株IPO取り扱いは今回が初 |
| SBI証券 | ブックビルディング対象として取り扱い、米国株IPO取り扱いは今回が初 |
このように、同じ「IPOの取り扱い」といっても、証券会社ごとに役割や立ち位置が異なっていたことがわかります。
暮らしへの影響|投資の選択肢が広がる
ここまでの内容を踏まえて、私たちの暮らしにどんな影響があるのかを考えてみましょう。
PIC5 | alt: 家計のノートを見ながら今後の資産運用を考える女性のイラスト
海外個別株への関心が高まる契機に
今回のニュースは、これまで「海外の個別株は自分には縁のない世界」と感じていた人にとって、ひとつのきっかけになる可能性があります。
実際、米国株は1株単位で購入できるため、日本株のように100株単位でまとめる必要がなく、少額からでも始めやすいという特徴があります。
今回のような大型IPOへの注目度の高さは、海外株への投資という選択肢を、より多くの人に意識させる契機になったといえそうです。
NISA成長投資枠でも購入可能だった
今回のIPOで抽選に当選した場合、一般口座だけでなく、NISA(少額投資非課税制度)の成長投資枠でも購入できる見通しだったと報じられています。
NISAの成長投資枠を使えば、通常約20%かかる売却益への税金が非課税になります。
「話題のIPOに参加してみたいけれど、税金のことも気になる」という方にとって、NISAという選択肢があることは、ひとつの安心材料になるのではないでしょうか。
今後の動き|次に注目すべきこと
最後に、今後の流れについても整理しておきましょう。

上場後の株価の動き方
上場直後の株価は、需要と供給のバランスによって大きく変動することがあります。
今回のように、募集額を大きく上回る需要があった銘柄では、上場後の値動きにも注目が集まりやすい傾向があります。
ただし、株価の動きは様々な要因が絡み合うため、一概に「需要が多かったから値上がりする」と決めつけることはできません。
今後の大型海外IPOの予定
今回のスペースXのIPOをきっかけに、日本国内での海外企業IPOの取り扱いという仕組みそのものが、今後どう展開していくのかも注目されるポイントです。
秋以降には、別の大型企業のIPOが予定されているという見方もあり、今回のような「日本からの参加機会」が今後も続くのか、引き続き情報を追っていく価値があるでしょう。
Q&A
Q. スペースXのIPOで、日本の調達額はどれくらいでしたか?
A. 日本国内での調達額は21億8500万ドル、日本円にして約3470億円でした。これに対し、1兆円を超える購入希望が集まったとされています。
Q. なぜ日本の個人投資家が海外企業のIPOに参加できたのですか?
A. 通常、米国企業のIPOに日本の個人投資家が上場前から参加することはほとんどありません。今回は、主幹事を務める米国の証券会社からみずほ証券への販売委託という形で、みずほ証券・楽天証券・SBI証券を通じた国内向けの取り扱いが実現しました。
Q. ブックビルディングとは何ですか?
A. IPOの際に、証券会社が投資家から購入希望の数量や価格帯の情報を集め、それをもとに最終的な公開価格を決める仕組みのことです。日本国内のIPOと同じような流れで進められます。
Q. 個人投資家への割当比率が高くなったというのは本当ですか?
A. 報道によると、今回のIPOでは個人投資家への割当比率が、通常の米国IPOの3倍程度にあたる水準まで引き上げられたとされています。
Q. 世界全体での調達額はどれくらいでしたか?
A. 世界全体での調達額は750億ドル、日本円にして約12兆円となり、史上最大規模のIPOとなりました。
Q. NISAでも今回のIPOに参加できたのですか?
A. 抽選に当選した場合、一般口座だけでなく、NISAの成長投資枠でも購入できる見通しだったと報じられています。NISAを使えば、売却益にかかる税金が非課税になります。
Q. みずほ証券・楽天証券・SBI証券で、役割に違いはありましたか?
A. みずほ証券は主幹事団からの販売委託を受け、全体の約8割の販売を担当したとみられています。楽天証券・SBI証券は、それぞれ初めて米国株IPOの取り扱いに参加しました。
Q. 米国株は少額から購入できますか?
A. はい。米国株は1株単位で購入できるため、日本株のように100株単位でまとめる必要がなく、少額からでも始めやすいという特徴があります。
Q. 上場直後の株価はどうなりますか?
A. 需要と供給のバランスによって大きく変動することがあります。今回のように需要が募集額を大きく上回った銘柄では、上場後の値動きにも注目が集まりやすい傾向がありますが、一概に予測することはできません。
Q. 今後もこのような海外企業のIPOに日本から参加できる機会はありますか?
A. 今回のような取り扱いが今後も続くかどうかは、今後の状況を見ていく必要があります。秋以降には別の大型企業のIPOが予定されているという見方もあり、引き続き注目されるポイントです。
まとめ
スペースXのIPOに日本から1兆円を超える購入希望が集まったというニュース。
最初は「なぜそんなに話題なのか」と感じた方も、こうして整理してみると、いくつかの要因が重なっていたことが見えてきたのではないでしょうか。
- 日本の調達額約3470億円に対し、1兆円超の購入希望が集まった
- 通常はほとんどない「海外企業IPOへの日本の個人投資家の参加」が実現した
- 個人投資家への割当比率が高く設定されていた
- NISA成長投資枠での購入も可能だった
今回のニュースは、海外株への投資という選択肢を、私たちの暮らしの中で少し意識させてくれる出来事だったように思います。
今後も似たような機会が出てくるかどうか、ニュースの動きを少し気にかけておくと、いつか役立つ場面があるかもしれません。
※まるノートにはまだ関連記事が少ないため、内部リンク・相互リンク用テキストは省略しました。
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